郁ちゃんの、心の架け橋コーナー1

いくちゃんの架け橋タイム

このコーナーは、障害のある人やその家族の思いを、癒しの声の朗読という形で社会へ伝えるコーナーです。多様な世界への架け橋になりたいと思っています。

今日紹介する詩は

「ねえ、お母さん」という詩です。

「おもちゃばこ」というボランティア団体での活動中に出会った後お子さんのお子さん自身の思いを田中美佳さんが詩にしたものです。

        ねえ、おかあさん

ねえ、おかあさん、

みんなどうしてあんなに大きな声ではなせるの?

わたし、くしゃみも出ないよ。

ねえ、おかあさん、

みんなどうしてあんなにすらすらとはなせるの?

わたし、考えているうちにそのおはなし終わっちゃうの。

ねえ、おかあさん、

怒らないで。

怒らせるつもりじゃなかったんだよ。

ねえ、おかあさん、

泣かないで。

悲しませるつもりじゃなかったんだよ。

どうして、

わたしが言葉を出すと、

心と違っちゃうんだろう。

不思議だったあの頃。

でも、今はわかる。

わたし、自分の気持ちを言葉にするのがちょっと苦手なの。

ゆっくりとした時間を私にください。

そして、言葉じゃなく心で感じてほしい。